オナニーと僕、ときどきポエム

オナニーで膨大な時間を無駄にしている人のためのブログです。

夕べ

ヘッセの詩集に「夕べ」という一節があるのですが、とても好きな詩の一つです。

 

 

私が奴隷になってやっている私の夜の仕事も、

世界の精神には欠かされないのだ。

それにも意味はある。

それで私はあちこちと歩き、

心の中で踊り、

からしい俗歌を口ずさみ、

神と自分をほめたたえ、

ブドウ酒を飲んでは、

自分はトルコ総監だと空想し、

腎臓に不安を感じ、微笑しては、もっと飲み、

(あすは、こうはいかないが)

きょうは、自分の心の動きを肯定し、

過去の苦痛から手慰みに一つの詩を紡ぎだし、

月と星がめぐるのを見、

その意味をほのかにうかがい、

自分が月や星と一緒に旅するのを感じる、

どこへ行くかは、かまったことではない。

 

時代は違えど非常に共感できました。

悩みを抱え、酒に逃げ(オナニーに逃げ)、明日はきっと良くなっていると信じ込み、

眠りにつくとまた何も変わらない今日がやってくる。

 

そんな心情を表した素晴らしい詩です。

この詩が私の根底にあるので、オナニーという重圧に押しつぶされずに何とか生きています。 

 

ヘッセ詩集 (1950年) (新潮文庫〈第144〉)

ヘッセ詩集 (1950年) (新潮文庫〈第144〉)